バラバラ殺人の魅力：今は犬、来世は猫、時々虫：SSブログ

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バラバラ殺人の魅力　[Book] [編集]

本格ミステリィといえば密室殺人……
もう一つは人体切断……バラバラ殺人ものです。
例えば、占星術殺人事件、
例えば、解体諸因、
例えば、かまいたちの夜と、
私が好きな作品の内のいくつかにもありますねぇ！

バラバラ殺人の何が魅力かというと、
死体をわざわざ切断する動機の謎です。

死体を切断する理由で、まず考えられるのは、
運びやすくするためです。

次は死体の身元を隠すためです。
首から上、あとは手などを切断します。
しかし警察が相手では、身元を完全に隠すことは難しいです。
ゆえに警察がすぐに来ない状況などで、
入れ替わりトリックに利用されることが多いです。

他には強い怨恨ということも考えられます。
これは往々にして、本当の動機を隠すためのミスリードであることが多いです。
別パターンとして、宗教、なんらかの儀式ということもあります。

と、一見理性的なこれらの行動ですが、
実際問題、自分が人を殺すとして、
人体切断などという面倒なことを果たしてするでしょうか？
明らかにメリットより、デメリットの方が大きい気がします。

人間の身体がパン切り包丁とかで簡単に切れるのならまだしも、
特殊な技術や不屈の闘志でもない限り、電動の工具などは不可欠です。

工具の問題を解決したとしても、血液の問題があります。
返り血はもちろん、死体から流れ出る血は切断場所を明らかにします。
とりあえずお風呂でしょうか。でもそこまで運ぶのも大変です。

そもそも、人間を切断すること自体、
モラルの問題で、平均的一般的な人間には不可能です。
私はかぼちゃだって切れません。

以上のことから、普通の人間は死体を切断しません。
だからこそ、例外パターンは動機も方法も天才的で、魅力的なのです。